テレビくん
水木しげるのマンガ。
マンガ家として転機になった作品です。
読むと何だかほっこりする。
テレビに入れる能力を持った転校生の山田くん。
貧乏な家にそだち、新聞配達をしながら家計を支える、三太。
山田くんがテレビくんだと知っているのは、三太だけ。
2人の友情のストーリー。
何よりテレビに入って、何でも食べたり、おもちゃで遊ぶ姿が羨ましい。
三太の気持ちもよくわかる。
自分には特別な力はない。
だが秘密を知っている特別感みたいなもの。
水木マンガは本当に人の気持ちを理解している。
きっと
誰よりも苦労した経験。
人を楽しませようという強い意志。
人を感情を持つ生き物として向き合う姿勢。
ストーリーの膨らませ方や登場人物のコメントから感じる。
本当にいいマンガ家だ。
秋の夜長。
リーダーシップを考える日々が続く。
ふと。
自分には何かが足りないと思う。
そして、過去を振り返る。
自分は目立ちたがり屋だった。
今では打ち明けるのも恥ずかしいが。
小学校低学年では、学級委員。たしか四年生だ。生徒会もしていた。学芸会では一言でもセリフが多い役を狙っていた。
先生から注意されても、納得いかなければ歯向かった。けしてイエスと言わなかった。
中学に入り、序列を思い知った。
一年生のとき、部活でレギュラーをなれなかった。
転校してからだ。
目立たないようにしたのは。
幸い、祖母の教え子や父が教えていたサッカーチームのメンバーが同級生にいた。興味を持ってくれたのか、友人になってくれた。恵まれていた。
地元の公立中学だった。
そこそこ優秀な方だった。
転校生から、昔からいたような存在になっていた。この頃は一芸を持つ兄を羨ましく思っていた。
高校。ここが転機。
400名、1学年の男子校。偏差値は70。
身の丈に合わない所に入ってしまった。
凄まじい環境だったような気がする。
教師は平気で殴る笑。生徒は足を引っ張り合う。派閥もあり政治的だった。
成績は素行関係なく、テストの点のみ。
完全実力社会。社会の縮図を体験できた。
生きていく上で、したたかさになった。
点数を取る。それが学校に通う意味になった。
今から考えると、ビジョンがない。
戦略と実践のみが続く三年間。
目標は大学に推薦で入るだけだった。
国語のテストも暗記した。
毎週、新聞記事でスクラップノートを作っていたが、よい点がつくように書いた。正解主義に走り切った。
ここで大きく欠落した。
ビジョンがない中で生きることに慣れてしまった。
大学には推薦ではいった。遊び呆けた。
よい見方をすれば、人間関係に揉まれた。周りと表層的にうまくやっていた。
就活でもビジョンはなかった。狭い見識の中で合理的に、世の中を見ていた。
憧れの経営者と出会った。
仕事観に興味を惹かれた。
下っ端から入り、とにかく成果を上げた。いま、その人と一緒に働く機会をもらっている。
昔は赤レンジャーになりたかった。
高校からか。。。変わったのは。
書き出しながら、気がついた。
いま、どうしたいか?
自分が生きた意味を残したい。
社会を良くし、人に喜んでもらいたい。
それが自分を産んでくれた親
生涯を共にする妻
未来を生きる子供への、
感謝のしるしだと。
心を豊かに。
よく祖母に言われた言葉。
心を豊かにとは、感謝されること。
即ち、それが幸せなのではないかと。
最近、思う。
物は生活ができることと、子供へ教養と教育が出来れば、それ以上いらない。
人の可能性を引き出したい。
イキイキと働いてもらいたい。
心を、生活を豊かに彩ってもらいたい。
仕事を通じて、与える影響は大きい。
ふと、秋の夜長に考える。
続いていく視点
世の中には普遍の動きがある。
例えば、時は戻らないとか。
例えば、宇宙が生まれてから複雑化している流れとか。
あるきっかけで考えるようになったこと。
それが、
【続く】ということ。
いままでの見識の狭さや社会全体へ本当の意味で主体的に取り組み切れなかった要因の大きなひとつは、これへの覚悟の無さ。
きっと利他にも繋がる。
今を切り取った、自分と他人の関係から、明日の自分たちも他人と捉える。
そうすると、いま明日のために何をしているかも、利他のひとつなのではないかと考えるようになった。
うまくいかない怖さもある。
時間に解決を委ねる時もある。
でも、あしたを見通す意思。
志を忘れたらいけないのだと。
さっそく、教えてもらった。
リーダーシップ
変化の時代。
狙って変わるためには、リーダーが必要だ。大なり小なり。
日本企業には、変革のリーダーがいないという。だから変革の成功率も10%を切るらしい。
でも、いろいろ考えていたら、日本から新しいタイプのリーダーシップが生まれる可能性が非常に高いと思う。
理由は何点かある。
1、利他視点
欧米には利他という言葉がない。
altruismがもしかしたらそれだと言うかもしれないが、隣人愛の発展で微妙に視野の狭さを感じる。あくまでエゴの反対語。
一方で、利他には社会全体の改善の要素がある。マズローの自己超越に近い。
日本には大乗仏教からの影響。もっと言うと八百万の神。自然崇拝。絶対神の不在。儒教の影響。鈴木正三。石田梅岩。近江商人。東洋思考から利他という形になっているとおもう。利他を中心とした日本ならではの考え方は確かに存在する。
2、インテグレートせざるを得ない環境。
海外の低賃金に差別化して、マーケットを変えて、勝たないといけない。
さらに人口減少。ジェンダーか、国籍か、宗教か。異質をインテグレートしないと間に合わない。戦略は描けても実行できない。それでは意味がない。
3、社員との力関係が変わってきた。
情報がオーブン化すると、かならユーザーが強くなる。いいポジションを取ることが急務。そのためには統合された戦略の中で徹底して腕を磨く。
キャリアの選択
キャリアが見えない。
会社を去る者と話していると、必ずと言っていいほど出てくる言葉だ。
今更かもしれないが、キャリアには2種類の考え方がある。
一つは、今までの仕事の連続を意味する言葉。転職の面接で話すこと。キャリアの客観的側面とも言う。
もう一つは、職業人としてのアイデンティティ。何がしたいかということ。キャリアが見えないのは、こっちの使い方。
キャリアの主観的側面という。
とみた時に、見えないときは、内省が足りないのでは?と単純に思ってしまう。
偶然が支配する要素も多かったり、節目で振り返る理論もある。
確かに前例や安定がないと不安に感じるが、差別化が重要な昨今。自己マスタリー的な。まさに何を重要な価値と置き、何をしたいかを考えて、選択しながらも、流される。
人生なんてそんなものだと割り切る事も大切かなと、最近は思っている。
ただし、結局自分で選べる力をつけないと、人に迎合するハメになる。それだけはやだなと思っている。
プライドとかというより、正しいと思ったこと。悪いことをハッキリ、誰にでも言いたい。
だから貢献しつつも、自分を鍛える。
単にそれだけかなと、最近は思っている。
カオスとゆらぎ
安心と挑戦のバランスをとるとよい。
サイバーエージェントの曽山さんの本にそう書いてありました。
たしかに、人や組織は放っておくと、決まったリズム、習慣に陥ります。それが安心感や安定感を生み出し、一方で、変化に弱くなる。
だからこそ、意図的にカオスをつくり出す必要がある。
そして再凝縮するプロセスに、熱、生きるエネルギーみたいものが生まれる。
では、どうやって意図的にカオスをつくるか。
それは行動を変えてみること。
日本人は行動を変える前に、考え方から変えるのが癖みたい。それでは今の時代スピードか遅すぎる。
だから行動を変え、小さな成功を積み、小さな自信を持って、考え方を変えるプロセスの方が現代向き。
人は操作できない。
出来るのは、自分を管理することと、環境を変えること。
1度きめたことは、やり抜く。
それをディテールまで落として、徹底的に、メッセージとして整合させる。それに応じた、ゆらぎをつくり、カオスにする。
変化の中で、自由に、そしてうまくいったら褒める。そういうことを通じて、明日からもイイ仕事、縁を作りたい。